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ここでは医療機器の定義から、安全性の基準となるJIST0601-1がどのようなものかまでを解説します。
医用電気機器とは、薬機法で定義が定められている医療機器の一部です。具体的な内容は以下のようなものを指します。
上記に加え、医療機器は薬機法施行令別表第1に、機械器具・医療用品・歯科材料・衛生用品・プログラム・動物専用医療機器の6つであると明確に分類されています。
JIST0601-1は医療機器の安全に関する一般要求項目を定めた安全規格のこと。電気機器は一般的に、漏電による事故を防ぐため基礎絶縁を基本としていますが、医療機器は一般の電子機器よりもさらなる安全装備が求められています。規格をクリアしたものがJIST0601-1と指定され、医療現場に適した製品であると認定されます。
JIST0601-1では、装着部位によって漏れ電流の値の許容範囲を定めています。例えば、体の表面のみに装着する場合は0.1mA、直接心臓内に挿入される機器であれば0.01A、といった具合です。体の表面に使用するものを心臓内に挿入してはいけません。このように、明確な規定があることで患者への感電を防ぎ、安全に使用できることが認められています。
参照元:医療機器製造.com(http://xn--ekru7ec4y0glczwhzj.com/iyoudenkikiki3.html)
医用電気機器に定義されているものは、体に装着したり埋め込んだりすることで患者の体に直接影響を与えるものです。そのため、医用電気機器を製造しているメーカーでは上記で説明したような細かい規定を守って製造し、届出を行っています。性能だけでなく、使用する部品も細かく規定されているのも特徴です。
JIS 0601-1の規格が適合された医療用蓄電池は数少ないですが、患者の安全性や自院の信頼を守るためにも、JIST0601-1に適合した製品を選ぶことが大切です。
医療機関向け製品を謳うものには、JIST0601-1に“準拠”と書かれているものと、“適合”と書かれているものがあります。
“準拠”とは、「よりどころとしてそれに従うこと」という意味合いがあります。一方、“適合”は「条件や状況にぴったり合うこと」を意味します。“準拠”はJIST0601-1で定められている内容に全てが当てはまらなくても使用できます。対して、“適合”はJIST0601-1の規格に全て合致している製品です。
“適合”していることがJIST0601-1を取得する条件となるため、医療機器の安全性を重視したい場合は“適合”と記載されているものを選ぶのがおすすめです。
医用電気機器とは、薬機法で明確な定義が定められている6つの種類の機器のことです。またJIST0601-1とは医用電気機器の安全規格のことで、適合しているものであれば、安全に体に装着したり心臓に埋め込んだりすることが可能です。
蓄電池に関しても、医療用としてJIST0601-1に適合しているものであれば信頼できる品質と考えられるため、病院で蓄電池を導入する場合はJIST0601-1を取得しているかどうかに着目してみてください。